日盲社協通信 平成26年(2014年)11月号(通巻69号)

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日盲社協通信 平成26年(2014年)11月号(通巻69号)
編集人:福山博   発行人:髙橋秀治
発行所:社会福祉法人 日本盲人社会福祉施設協議会(日盲社協)
National Council of the Agencies of the Welfare for the Blind (NCAWB)
http://www.ncawb.org/

*各みだしの前の行に「++」の記号がありますので、検索機能などでみだしを探す時にご活用ください。

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 もくじ<数字は活字版のノンブル(ページ番号)>
視覚リハビリテーションの広がり 理事長 髙橋秀治 1
残り少ない任期の中で振り返る 常務理事 岩上義則 2
グループホームに活路を 常務理事 舛尾政美 3
社会福祉法人に求められているもの 常務理事 髙橋秀夫 4
(特集)読み書き支援とGPS
 ―― 第62回全国盲人福祉施設大会 ―― 5
<特別寄稿> 総合的視覚リハビリテーションの課題と展望
 国立障害者リハビリテーションセンター病院第二診療部長 仲泊聡 10
(誌上慶祝会)和久田夫妻に鳥居賞・鳥居伊都賞、サリバン賞に渡辺文治氏、
 「本間一夫文化賞」に本会理事長 12
第7回太陽福祉文化賞 視覚障害者に大きな光 14
平成26年度点字指導員講習会 点字指導員研修委員会委員長 大澤剛 15
第5回 情報機器等の支援者講習会報告 情報機器等研修委員会委員長 山田智直 16
<特別寄稿> 研修会成功5つの秘訣
 日本ライトハウス点字情報技術センター所長 福井哲也 17
<新会員施設紹介> 社会福祉法人日本盲人会連合 点字出版所 19
<新会員施設紹介> 株式会社 KOSUGE 20
日盲社協事務局だより 21
編集後記 22

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 視覚リハビリテーションの広がり
 理事長 髙橋秀治
 昨年5月18日、日本盲人福祉センターで盲界3団体と日本眼科医会は合同会議を持ち、今後お互いに協力して行くことを確認した。この時点では、具体策までは踏み込まなかったが、協力体制を確認した点で一歩前進であった。
 そして、今年の2月9日(日)、東京・飯田橋にある家の光会館で、「シンポジウム 視覚リハビリテーションの空白②」が開催された。前日が積雪20cmという20年ぶりの大雪だったので、聴衆の参集が心配されたが、足下の悪いなか100名近くの人々が集まって、熱い思いのなかで話に耳を傾けていた。
 主催は日本障害者リハビリテーション協会で、プログラムの座長およびシンポジストは、国立障害者リハビリテーションセンター病院仲泊聡第二診療部長、視覚障害リハビリテーション協会吉野由美子会長、日本ロービジョン学会加藤聡理事長、日本眼科医会高野繁会長、日本盲人会連合竹下義樹会長、全国盲学校長会三谷照勝会長、そして日盲社協を代表した私であった。
仲泊先生を含めた多くの眼科医は、これまで眼科外来にくる患者に対して、「視力が弱くなったけれど、しっかりやりなさい」という言葉を掛けて励まし、見送るだけで医師の務めは終わりなのか? という課題を抱えていた。
 本シンポジウムは、失明したり、ロービジョンになった人に対して、福祉制度を生かし、学校や職場へ復帰して自立ができる方法があり、それを実際に行っている視覚障害関係福祉施設と眼科医は連携して取り組みたいという狙いをもって開催された。
 眼科医はそのことを積極的に訴え、視覚障害当事者サイドは、それぞれの団体の現状を報告し、今後の連絡体制の育成・強化について協力する意向を示した。
 日盲社協として、この問題に即座に対応できる部会として、まず自立支援施設部会が考えられた。同部会はリハビリ施設、就労移行施設、訓練施設、盲導犬施設、盲人ホームなど多彩な施設で成り立っており、山下部会長に期待していることを通知した。
 その他の部会もそれなりに協力できると思ったが、それにはまず動く前に眼科医師の思いとこれまでの実践を知ることが必要で、一つの重要な社会的課題として、眼科医との話し合いを深めるようお願いした。
 日盲社協の一部施設ではすでに眼科医師会と関わりをもっているようだが、その繋がりをもっと全体に広げたいものだ。いわゆる一般社会と私たちの施設が、できるところから繋がりを進めて行くことは時代の要請でもある。例えば、一般に電子書籍の販売が伸びているが、これを音声付電子書籍として製作が可能なら、視覚障害者の読書の広がりに貢献できる。こうした動きが具体化するにはまだ時間が掛かりそうだが、激動する社会の変化に対応することは、我々も避けて通れない道であろう。

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 残り少ない任期の中で振り返る
 常務理事・事務局長 岩上義則
 昨年、日盲社協は、めでたく還暦を乗り越えて視覚障害者の福祉を推進した歴史と実績をアピールしました。そして、私も他の会員と共に輝かしい歴史を走らせていただけたことに深い喜びを感じています。
 しかし一方では、自分が担ってきた責務を十分に果せたのかどうか、役員に就任して30年弱の長距離走が、スタミナこそ十分だったとは言え、スピード感に溢れたランニングだったのかどうか大いに気になるところです。
 30年弱のうち20年間点字出版部会に所属したこともあってか、今も鮮明に思い出すのは、1990年代の前半、部会で取り組んだ「点字図書給付事業(価格差補償制度)」新設の頃、「点字図書館等の設備及び運営に関する基準」の改定を目指したときのことなどです。部会の幹部たちと熱い思いを語り合った日のこと、厚生官僚と長時間粘り強い交渉を重ねたことなどが懐かしく思い出されます。価格差補償は日盲連の要望でもあったので、日盲社協だけの功績ではありませんが、日盲社協は、これに特化して力を入れましたし、交渉も他団体をしのぐ回数になりました。その結果、申請手続きのあり方や給付巻数の上限枠設定についても主張の7割を認めてもらえたと自負しています。
 また、運営基準の改定については、最大の願いだった職員増はかなわなかったものの、現行の定員内ではありますが、情報支援員の配置を認めさせられたので、これも成果として数えられると思います。
 ところで、これは日盲社協に限ったことではありませんが、心配なのは運動や活動の成果を、なかなか成長路線に乗せられないことです。
 例えば、点字出版部会が行なった価格差補償の利用実態調査、日盲連が行なった同行援護の利用実態調査を見ても明らかなように、視覚障害者の社会参加に欠かせない制度、あるいは情報の取得に不可欠なサービスが、利用が不活発なために生かされていないのです。利用の不活発は制度の成長を阻害するばかりか、事業の継続をも困難にしています。
 日盲社協の本部でも今年度中に同行援護を始めようという計画が進められています。このことで最も頭が痛いのは、日盲社協が施設の連合体なので施設利用者個人との接点が皆無に近いことです。それなのに個人を対象とする同行援護を立ち上げるのですから利用者の堀起こしが最大の難関になるでしょう。それと、全国組織ですから、広域的なサービスを目指すことで既存の事業所との差別化を図ることも求められると思います。
 憂いの種だけが際限なくふくらむ昨今ですが、私の仕事は今期限りです。
 古稀をはるかに過ぎて、旺盛だった仕事への意欲も衰え始めました。長い間の皆様のご指導とご厚情に心から感謝を申し上げます。

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 グループホームに活路を
 常務理事 舛尾政美
 山口県盲人福祉協会は20近い事業所を設置・経営している。その中で、養護盲老人ホーム春光苑とグループホーム光明園の経営が厳しい状況に追い込まれている。
 春光苑は昭和62年に開苑して以来順調に発展してきたが、介護保険が始まり国の方針が施設から在宅に変わって、利用者の高齢化・重度化が進み、今日では定員を大きく割り込んでいる。
 私は2月7日厚労省老健局高齢者支援課に陳情した。これまで山や田など所有していると入所は出来なかったが、この度それが可能になった。しかし、措置や所得制限等には全く変わらない。このままでは春光苑は近い将来その維持が危ぶまれる。
 光明園は平成23年3月にグループホームとして開園した。そして11月に就労継続支援事業B型の盲人ホームをグループホームに併設した。
 光明園は順調に進み平成25年4月にほぼ軌道に乗るかと思われた。ところが5月、6月と続いて北九州市に本部を置く訪問マッサージ会社に利用者10名余りが引っ張られたり、さらに制度が一段と厳しくなったりして運営がにわかに困難になってきた。加えてグループホームも定員7名では問題のあることが明らかになってきた。
 グループホームは、公費の補助が一人当たり月5万円に満たない額である。盲人ホームが無くなって単独でこれを維持することは非常に困難である。私は9月5日、安倍総理の紹介で厚労省の社会・援護局障害保健福祉部の部長にグループホームの対象範囲のさらなる拡大と公費補助の増額について陳情したが、「4月に対象範囲が広げられたばかりでそれは無理、公費の増額はこれからの問題」と言われた。
 グループホームは3月まで64歳以下でなければ入所が認められなかった。4月から65歳以上であっても65歳になるまでに障害者手帳を受けているなどの実績があれば入所出来るようになった。グループホームは収入や資産の制限もなくそれだけ入所が容易と思われる。一方、公費の補助が他のそれと比して著しく少ない。
 こうしたことを検討した結果、当法人は6月末をもって盲人ホームを休止し、10月からグループホームと付帯事業所の定員を合わせた30名の事業所光明園を再スタートすることにした。付帯事業の対象者は、障害者でグループホームの非対象者や春光苑の入所者で3か月以上入院していわゆる措置切れで春光苑に戻ることが出来なくなった者や年齢制限などで春光苑に入所できない者などである。
 我々は、光明園と同一法人のデイサービスセンターや同行援護事業所や介護保険などによるヘルパー派遣センターなどが協力しあってそれぞれの事業の強化を図る、つまり多角経営を進めることで問題の解決を図る方針を決定し、グループホームによって活路が開かれることを期待しているのである。(山口県盲人福祉協会理事長)

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 社会福祉法人に求められているもの
 常務理事 髙橋秀夫
 日盲社協加盟施設のホームページを訪れてみると、更新が頻繁に行われている施設と1年前のままの施設とが散見されます。ホームページの更新まで手がゆき届かない現状も理解できますが、定期的に更新してほしいものです。訪問者は自分の悩みを解決するために、情報が欲しくて訪ねています。視覚に関する最新コンテンツが必要です。
 社会福祉法人の在り方が議論されています。その中でも特別養護老人ホームに対する批判が高まっています。「特別養護老人ホームの利益率が民間企業より高い」、「内部留保額が高額すぎる」との批判です。厚労省によると2013年度は、1施設当たりで3億円超あると公表しています。
 厚労省は2016年度を目途に、「収益の一定割合(法人税相当額)を、一定の社会貢献活動への支出に充てることを義務付ける」法改正に取り組みました。
 ちょっと待ってください。社会福祉法人会計では、当期利益は事業活動計算書の当期活動増減差額(企業でいう「当期の純利益」に相当しますね)です。その差額残高は当期の補助金等の収入合計の30%以下に抑えるルールがあり、事業継続資金であると指導されています。企業と違って利益配当することができませんので、建設積立資金や備品購入資金として積立しています。残高の多寡は別にして、これを内部留保だとすると、内部留保の定義は「その他の積立金+次期繰越金活動増減差額」(貸借対照表)となります。また、実在内部留保は(現預金・現預金相当額)-(流動負債+退職給与引当金)となります。
 法改正後は、利益剰余金(当期事業活動増減差額)から「控除対象財産」(事業継続に必要な財産と運転資金)を除いた「余裕財産」を、福祉サービス(社会福祉事業)や地域公益活動(活動内容については検討中)に再投下する指導が始まります。
 また、法人の財務諸表(資金収支計算書、事業活動計算書、貸借対照表)を公表することは責務であり、義務であるとして、法人ホームページ・機関紙等で公表するよう求めています。
 たしかに、介護保険が施行されてから利益を適正利益とする線で留めている法人と高利益を収めている法人の二極化が進んでいるのも事実です。
 補助金を受ける社会福祉法人は税金で設置運営されているので、施設に訪れる対象者へのサービスに限らず、税金を拠出している地域市民を視野に入れた新規サービスの創出が急務なのではないでしょうか。
 それにしても新規サービス提供の企画・運営をするとしても、まずは現場の低賃金でがんばっている職員の給与を見直さなくては、幕は上がらないように思うのですが、そうは思いませんか?

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 (特集)読み書き支援とGPS
 ―― 第62回全国盲人福祉施設大会 ――
 日盲社協第62回全国盲人福祉施設大会が、福岡市立点字図書館(横田博文館長)を主管施設として、ヒルトン福岡シーホークを会場に、6月26・27の両日、全国から関係者約250人を集めて開催された。
 初日の26日に開会式・研修会、各事業部会(5部会)、交流会を行い、翌27日に講演、ボランティア懇親会、式典を行った。
 初日の研修会は、「読み書き支援の広がりと災害支援に注目が集まるGPS」がテーマで、それを設定した理由を岩上義則常務理事・事務局長は、次のように述べた。
 同行援護は今や移動支援以上に、読み書き支援が中心で、特に窓口対応が金融機関によって大きく異なるため視覚障害者の生活自立に様々な困難や不合理をもたらしている。そこで視覚障害者団体が金融庁に要望して、現在、問題解決の重大な局面に来ている。また、東日本大震災では障害者の居場所を知ることが難しく救出作戦が難航した。そこで今後、GPSが問題解決に有力なツールになると期待されている。
 「読み書き支援」の実践者の立場から最初に登壇したNPO法人デイジー枚方小林妙子代表は、30年前に枚方市立図書館の朗読グループに参加し、対面朗読などを行ってきた。あるとき同市ボランティアセンターから「新築する自宅の図面を自宅に来て読んで欲しいという要望があったので対応できないか」という連絡があった。当時は訪問はもちろん、持ち込みも駄目だったので、朗読グループとは別に個人的に建築図面を読むことにした。これがきっかけとなり1993年に訪問サービスグループを立ち上げ、その後プレクストークの普及にも力を入れ、現在は訪問対面リーディング、音声デイジー、テキストデイジー、マルチメディアデイジー、拡大図書の製作やデイジー講習会への講師の派遣等を行っている。
 訪問対面リーディングは、原則として平日昼間の2時間、利用者宅を必ず2人で訪問して、家電製品などの取扱説明書、チラシ、雑誌、新聞、手紙などを読んでいる。他にパソコン入力の手伝い、プレクストークの操作の手伝い、年賀状の宛名書きや住所録の整理、手紙や短歌・俳句の代筆、歌集作成の手伝い、預金通帳の確認、ダイレクトメールの仕分け、会費の振り込みなどを行い、きめ細かいサービスが口コミで広がり好評である。依頼者のプライバシーを守ることを厳守し、訪問先の資料は持ち帰らないように注意していると述べた。
 次いで、福岡銀行クオリティ統括部の坂下正治部長代理が、平成18年12月から本格的に取り組んだ同行のバリアフリーの現状について報告した。
 視覚障害者への配慮は、取引申込書約款の代読や申込書の代筆。受話器の音声ガイダンスによるATM操作が困難な方へは、窓口で代筆して振込手数料をATMと同額に引き下げて対応している。普通預金の取引明細や定期預金の満期日・残高、それに各種通知書を点字で作成して、自宅に送付するサービスを全店で行っている。
 また、代筆・代読にあたってはプライバシーに配慮し、応接室などで立会者を含めて複数名で対応する。
 さらに全店に副支店長や課長によるお客様責任者を任命し要望や意見の窓口としている。支店長と副支店長には、サービス介助士2級の資格を義務づけており、行員全員にひとり1スキル運動を展開し、今年の3月末現在、認知症サポーター2,435名、普通救命講習1,752名、サービス介助士333名、手話技能検定103名が合格している。
 続いて登壇した福岡市視覚障害者福祉協会(福視協)小山田稔副会長は、テーマについてよく伝わっていなかったようで、「読み書き支援」からははずれるがと前置きして次のように述べた。
 先天盲で盲学校で15年間教育を受け、三療業を生業とし、2人の子供も自立したので、現在は全盲の妻と2人暮らしである。
 その昔は、小学校に入学すると徹底的に点字の読み書き教育が行われ、そのお陰で「点字の読み書きは生命維持に欠かせない酸素に等しいものである」といえるようになった。ITの発達によって音声情報提供で点字を補うため読み書きはさらに身近なものになってきている。
 点字愛好家として思いつく課題と感想は、①たとえば税金の申告が点字でできるように、点字が公用文字として認められるように、指紋認証などと組み合わせてでも認めて欲しい。②点字触読で触覚を鍛えたため、三療業の触診に役に立った。③点字変換ソフトで点訳しただけの不十分な点字印刷物が配布されるようになった。点字は過去の遺物ではないので、正しい点字の普及をお願いしたいと結んだ。
 質疑応答では、日本ライトハウス点字情報技術センターの福井哲也所長が、昨年度情報サービス部会が、冊子『高齢者と障害者のための読み書き支援』を発行した。とても素晴らしい内容だが、踏み込み不足のところもある。4章5の「金融機関での読み書き対応」の中で、読み書き支援を担うのは誰か明確になっていない印象で、「同行した誰か他の人がする場合」という記述もある。銀行で「代筆はその方にやってもらってください」とガイドヘルパーが指名された場合、ガイドヘルパーが「それは私ができる仕事ではありません」という前に、障害者がそれはガイドヘルパーの仕事ではないというべきである。読み書き支援者を養成する際には、「何を支援してはいけないか」をしっかり抑えるべきではないか?と問いかけた。
 これに対して同誌を編集した立場から堺市立健康福祉プラザ視覚・聴覚障害者センターの岩井和彦館長は、本を読むことに関しては充実してきている。代筆者に関しては、金融機関によって対応がバラバラである。例えば、福岡銀行のような先進的事例がある一方、ある都市銀行では、配偶者に代筆を頼もうとしたら拒否されたと自身の経験を怒りとともに語った。そして銀行窓口における対応は、ガイドヘルパーやボランティアに強いるべきではない。サービス提供者である金融機関が代筆を保障すべきであると述べた。
 研修会の後半は、産業技術総合研究所の研究チーム長でもある、筑波大学蔵田武志准教授による「GPSが開く災害支援」。
 蔵田先生の話では、GPSとは米国によって運用される衛星測位システムで、ロシアやEUにも別の衛星ナビゲーションシステムがあり、室内では可視光通信を応用した測位システムもあって極めて多様である。
 現在使われているスマートフォンには、加速時計やジャイロ、磁気センサーなどが搭載されており、歩行者相対測位により歩行者の位置を知ることができ、実は、そちらの方がGPSより確度が高い。このようなスマートフォンの普及により、歩行者ナビの利用が晴眼者の間で一般的になりつつあり、視覚障害者への応用も現実味を増してきている。ただ、脳波の測定によると音声ナビは歩行者に負担をかけており、技術の発展を手放しで喜べない現実もある。
 蔵田先生の話は興味深かったが、なにぶん技術的な専門領域の話に終始したので、一般参加者には少し難解すぎたことが残念であった。
 2日目は、日本障害フォーラム(JDF)幹事会議長の藤井克徳氏による講演「権利条約の批准と今後の課題」が行われた。
 権利条約は2006年に国連総会で採択され2008年に発効したので、日本政府は早期批准を目指した。しかしJDFが「国内法を整備したうえで批准すべきだ」と強く訴えたため、昨年障害者差別解消法が制定され、日本は今年141番目の批准国になった。
 このように批准は遅れたが時間をかけた意義は大きく、この6月にニューヨークで行われた条約締約国会議でも、形式的批准を避け、国内法整備に努めた日本に賞賛が寄せられた。そしてこの権利条約をてこに、障害者の家族依存からの脱却、本格的な所得保障制度の確立、障害者差別解消法の実質化など「未来を拓く10の課題」を障害当事者をはじめとする関係者に提起したと述べた。
 式典の最期では、次期大会の主管施設である福島県点字図書館の中村雅彦館長から、「東日本大震災から3年が経過しました。この間の皆様のご支援に対して被災地を代表して御礼申しあげます。実は平成24年度の大会を福島県で開催するべく準備を進めていましたが余震が続き、スポットによっては放射線の値が高いところもあり断念。そして、和歌山点字図書館に代わっていただき助かりました。お陰様で現在は除染も進み安心してご来県いただけます。来年の6月25(木)・26(金)の両日、JR福島駅前のホテルで開催しますので、皆様のおいでを心よりお待ち申しあげます」と挨拶し、盛大な拍手を浴びていた。
 大会終了後の6月28日、盲人用具部会では福岡県クローバープラザ501研修室において視覚障害者用具の展示会を行い盛況であった。

    アピール
 日本盲人社会福祉施設協議会は「盲人文化の向上と盲人福祉の増進」を目的に、昭和28(1953)年に結成されました。結成後は、視覚障害者の全国組織である日本盲人会連合と車の両輪となって国の行政を動かし、視覚障害者福祉を発展させてきました。今日、経済の低成長、少子高齢化、多額の借金財政の中で、年金・医療・福祉等の社会保障の充実を阻む壁はますます険しくなっています。
 その一方で、平成25年には「障害者雇用促進法」が改正され、障害者に対する差別の禁止及び障害者が職場で働くに当たっての合理的配慮の提供義務と障害者の法定雇用率が引き上げられました。同年6月には、障害を理由とする差別を解消するための「障害者差別解消法」が成立し、平成26年1月には「障害者の権利に関する条約」を日本が批准しました。
 こうした動きは、障害者の社会進出と社会参加の大きな飛躍台となるもので、達成の度合いは社会の成熟度のバロメータとなるものです。日盲社協の当面の課題としては、点字版・音声版・拡大文字版で発行している「選挙のお知らせ」の選挙公報への格上げと選挙権行使に際しての合理的配慮の周知、視覚障害者情報提供施設へのIT支援員の配置、盲養護老人ホームの入所要件の改善、障害支援区分の適正判定などに取り組んで行きます。中・長期的には、後退を余儀なくされた機能訓練事業の全国的な再整備や、「障害者雇用促進法」や「障害者差別解消法」を踏まえた就労支援の充実・強化などに取り組んで行かなければなりません。
 先の法律はいずれも平成28年4月より施行されますが、日本盲人会連合をはじめとする関係団体としっかり連携し、国への働きかけを一層強め、諸課題を大きく前進させる必要があります。日盲社協の60年余の歩みは、盲人施設の全国への普及・拡大に貢献し、設置基準を改善させ、補助金の増額にも取り組んで成果を上げて来ました。
今日、依然として厳しい社会状況にはありますが、それ以上の追い風も吹いています。各施設・各部会・日盲社協が新たな歴史を切り拓く節目にあることを自覚し、使命と役割に力強く応えることをここに宣言します。
以上、宣言します。
 平成26年6月27日 第62回全国盲人福祉施設大会 社会福祉法人日本盲人社会福祉施設協議会

    大会決議
 1.選挙公報は、国民の基本的人権である参政権行使のための重要な情報源であり、「公職選挙法」では国政等の選挙で発行が義務づけられています。視覚障害者等のために発行される点字版・音声版・拡大文字版の「選挙のお知らせ」も、選挙公報として発行が義務づけられることを強く要望します。
  また、「選挙のお知らせ」が有権者に届けられていなかったり、投票所においては、秘密保持の問題事例や盲ろう者等視聴覚障害者が適切な支援がないために選挙権が行使できなかったりしています。都道府県の選挙管理委員会に対し、こうした事例が改善されるよう指導強化を切に要望します。
 1.点字出版所は視覚障害関係事業の中で最も古い歴史があり、視覚障害者の社会進出と社会参加を支えて来ました。主な事業である点字教科書・点字図書・点字版選挙公報・各種広報誌の安定供給には、点字製版機や印刷機を常に万全の状態に維持する必要があります。そのため、点字製版・印刷機の新規購入や保守管理等の費用について補助されることを強く要望します。
 1.視覚障害者情報提供施設においては、パソコンをはじめ、携帯電話・スマートフォン、デジタル読書機など情報機器やソフトの多種多様化に伴い、視覚障害者から操作支援が日常的に求められている。この時代背景を受け、厚生労働省令に定められた「点字図書館の職員の配置の基準」に情報支援員を必須とし、ICT技術の積極的な活用と電子書籍を含むデジタル資料の情報提供を可能とする環境が早急に整備されることを要望する。
 1.障害者総合支援法の施行に伴い、情報アクセス及びコミュニケーションに困難のある障害者が、障害の有無によって分け隔てられることがない共生社会を実現するため、地域生活支援事業としての意思疎通支援事業に点訳や音声訳、読み書きを支援するための代読・代筆が明記された。今後、視覚障害者情報提供施設は同事業への積極的な関与が求められることから、各自治体においては、情報サービス部会加盟施設等関係団体との連携の下、人材養成等事業実施体制の整備を早急に進めることを要望する。
 1.盲人ホームから就労継続支援、就労移行支援等の障害福祉サービスへの円滑な事業移行のための定員基準、設置基準、配置基準等の要件緩和を要望します。
 1.盲導犬等の候補犬の訓練活動における公共交通機関や公共施設等の取り扱いについて「盲導犬に準ずる扱い」とする検討をしていただいているところですが、早急に円滑な訓練活動に資するよう要望します。
 1.同行援護事業について、通勤・通学・通所においても適正なアセスメントとサービス利用計画の下、利用できるよう要件の改善を要望します。
 1.視覚障害高齢者が盲養護老人ホームへの入所を希望する場合は、市町村役場は出来るだけその申請を許可するよう要望します。
 1.65歳以上の身体障害者がグループホームへの入所を希望する場合は、市町村役場は当該入所希望者が64歳までに障害福祉サービスを受けていた、いないに関わらずその申請を許可するよう要望します。
 1.情報弱者といわれる視覚障害者が最低限の生活が送れるよう、日常生活用具及び情報機器等の用具を役所から情報発信してもらえる事を、要望します。
 平成26年6月27日 第62回全国盲人福祉施設大会 社会福祉法人日本盲人社会福祉施設協議会

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 <特別寄稿>総合的視覚リハビリテーションの課題と展望
 国立障害者リハビリテーションセンター病院第二診療部長(眼科医)仲泊聡
 わが国の視覚障害者支援は、現在、大きな岐路に立っていると言えます。
 それは、対象者の高齢化と多様化に加え、「障害者の権利に関する条約」の発効により、障害者を保護するというよりも、その自主性を重んじて、自立を促すという理念がさらに高まったことから生じています。

     5つのアクションプラン
 「障害者の権利に関する条約」第26条リハビリテーションを要約すると
 <リハビリテーションとは、障害者が身体的・精神的・社会的・職業的な能力を達成、維持し、生活のあらゆる側面に参加することを達成、維持するために、障害者相互による支援を通じたものを含む、保健・雇用・教育・社会サービスにおいて、包括的なリハビリテーションのサービス・プログラムにより、可能な限り初期の段階において開始し、個人のニーズ及び長所に関する総合的な評価を基礎にして、自発的な、そして、住んでいる地域の可能な限り近くにおいて利用可能なものとして提供されるべきものである>となります。
 視覚リハビリテーションも例外ではありません。そしてこれは、
 ① 障害者相互による支援
 ② 包括的なリハビリテーション
 ③ 初期の段階において開始
 ④ 総合的な評価を基礎
 ⑤ 可能な限り近くにおいて利用可能
 という5つのアクションプランに集約できます。

眼科医と訓練施設との連携
 このような流れとは別に、眼科医療の中でも変化が起きてきています。それは、平成24年4月から「ロービジョン検査・判断料」という保険点数がついたことによります。
 これを規定する文章に<身体障害者福祉法別表に定める障害程度の視覚障害を有するもの(中略)の保有視機能を評価し、(中略)生活訓練・職業訓練を行っている施設等との連携を含め、療養上の指導管理を行った場合に限り算定する>とあり、訓練施設との連携が、眼科医の報酬に繋がることになりました。
 国立障害者リハビリテーションセンターでは、平成3年より、視覚障害者用補装具の適正な判定ができる眼科医を養成するための研修会が行われてきました。そして、この研修会を修了した眼科医か?常勤て?勤務している病院て?ないと、この保険点数か?請求て?きないことになっています。そのため、
平成24年度以降この研修会を受ける眼科医か?急増し、その多くか?視覚リハ施設への連携について理解し、必要を感し?るようになっています。これは、これまでにない大きな変化であると思います。

ロービジョン支援ホームページ
 これまで視覚リハビリテーションの担い手は、当事者団体、盲学校、点字図書館、視覚障害者生活支援施設、視力障害センターと様々な施設に散らばっています。
 これが医療従事者からみて非常にわかりにくいのです。地域による差も大きく「訓練施設との連携」と言っても一体どこと連携すればいいのか、そこでは一体何をしてくれるのかと疑問に思う眼科医が急増しています。
 このような疑問に答えるための方法の一つとして、私たちはインターネット上に視覚障害者支援のための情報提供ツール「ロービジョン支援ホームページ」(http://www.shikakuriha.net)を開発しました。
 このサイトの中の日本地図からは、意向調査に基つ?いて作成しました施設へのリンクを張っています。しかし、これだけでは不十分なのです。
 実際には、眼科に集まる「患者さん」は、眼科医が「施設に行け」といっても行きません。それは「障害者ではないし、障害者になりたくない」という気持ちがあるからです。これが連携を滞らせている大きな理由の一つであろうと私は思います。

中間型アウトリーチ支援とは?
 そこで、提唱したのが「中間型アウトリーチ支援」です。
 社会福祉施設の中では、相談や訓練を利用者さんの自宅に訪問(アウトリーチ)して行っているところがあります。自宅に行けば視覚障害で移動が困難になっている方にとってはありがたいことです。
 しかし、そこに至るまでの過程には幸運な出会いと、様々な手続きと、多大な労力があると伺います。
 その一方で、視覚障害者のほとんどが眼科を受診しています。そして眼科医には、今、連携の気運が高まっています。しかし、どこに紹介すべきかがわかっていません。そして行き場所がわかって「施設に行け」といっても「患者さん」は行きません。
 そこで、もし施設の相談業務を担当している方が、中間的に眼科に出向いてくださり、その「患者さん」の相談に乗っていただけるなら、それまであった高いハードルを一気に下げることができるのではないでしょうか。
 しかし、この「中間型アウトリーチ支援」という方法は、施設側の経費的な問題をはらんでいます。
 これは制度で動いている施設がほとんどだと思いますので、それが変わらなければどうにもならないと思われがちですが、制度というものは実態に合わせて変わっていくものなのです。
 まず、実態を作ろうではありませんか。そして、それが「利用者さん」にとって真によいものであると認められれば、制度は後からついてくるものと思います。
 そうすることによって、必ずや、視覚障害者支援においても、前述したリハヒ?リテーションの5つのアクションフ?ランの実現がく?っと近つ?くのて?はないて?しょうか。

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 誌上慶祝会
 和久田夫妻に鳥居賞・鳥居伊都賞
 日本盲人会連合第2代会長で京都ライトハウス創設者鳥居篤治郎氏の遺徳を顕彰する故鳥居篤治郎先生遺徳顕彰会は9月11日京都ライトハウスあけぼのホールで、本年度の鳥居賞・鳥居伊都賞の伝達式を行った。
 視覚障害者福祉に貢献した人々を表彰する今年度の第32回鳥居賞は、杉山検校遺徳顕彰会理事長の和久田哲司氏、視覚障害者を支え長い人生を歩んでこられた家族を顕彰する第18回鳥居伊都賞には、同氏夫人の和久田千代子氏が選ばれ、賞状と記念品・副賞が贈られた。
 和久田哲司氏は16歳の時に網膜剥離により失明し、40数年の長きにわたり岐阜盲学校や筑波技術大学で、視覚障害者に対する鍼灸・按摩療法の教鞭をとり、佛教大学から博士号を授与されている。
 また、杉山検校の遺徳を顕彰する諸行事と400年にわたる文化遺産を維持し、学術振興のため医籍の刊行や鍼灸・按摩に関する学術講習会等を行う杉山検校遺徳顕彰会理事長に就任。「鍼治講習所」を復興して、学術の継承のための研修・教育の場とするため、2012年に杉山鍼按治療所を開設した。
 和久田千代子氏は、高校時代に日本赤十字活動や通信点字講習を受講するなど、社会福祉に強い関心を持ち、横浜訓盲院に勤めながら保母資格を取得し、1969年に哲司氏と結婚。その後は夫の研究や仕事を45年の長きにわたり支え続けてこられた。

サリバン賞に渡辺文治氏
 第22回「ヘレンケラー・サリバン賞」受賞者は、視覚障害情報機器アクセスサポート協会(アイダス協会)の前身である日本オプタコンティーチャズ協会で発足当時から中心メンバーとして活動し、オプタコンの指導法確立とその普及に努め、アイダス協会への改組後も情報機器の指導者養成や普及に尽力。また、医療・教育・福祉の有機的な連携を組織化し、手弁当で視覚障害リハビリの発展に貢献された七沢更生ライトホーム職員の渡辺文治氏(63)に決定し、10月1日(水)に東京ヘレン・ケラー協会にて贈賞式が行われた。
 渡辺文治氏は東北大学卒業後、1977年に神奈川県総合リハビリテーション事業団に就職。配属された七沢ライトホーム(現・七沢更生ライトホーム)において、視覚障害者生活支援員として、点字指導や感覚訓練などに取り組んできた。
 視覚障害の多様化に伴い、それを受け止めるには専門分野別に団体があるが、相互の情報交換がほとんどなく大きな壁があった。その壁を無くし学際的な統合をはかるため日本視覚障害リハビリテーション協会、視覚障害日常生活訓練研究会、日本視覚障害歩行訓練士協会、ロービジョン研究会を統合して、1992年に「視覚障害リハビリテーション協会」が設立されたが、それに深く関与した。
 ロービジョンの障害は多様で複雑だが、眼科医でさえロービジョンのリハビリに関心がない人も多く、従来は医療と福祉と教育で情報を共有できていなかった。そこで同氏も呼びかけ人の一人となり、2000年に神奈川ロービジョンネットワークが設立され、今では、県下のすべての大学医学部、国立特別支援教育総合研究所や盲学校、リハビリ施設の関係者や多数の眼科医が参加して、年に2回の研修会と毎月の勉強会を続けている。

    「本間一夫文化賞」に本会理事長
 日本点字図書館は、視覚障害者の文化向上に貢献した個人・団体に贈る本間一夫文化賞の選考委員会(委員長:恩賜財団済生会炭谷茂理事長)を9月17日に行い、第11回受賞者に選挙公報点字版の普及活動などに尽力した、ロゴス点字図書館館長髙橋秀治氏を選定した。
 髙橋秀治氏は、東京都立文京盲学校を卒業後、日本ライトハウス、東京点字出版所、そして日本点字図書館にも勤務した。同館在職中に日本社会事業大学専修科を卒業すると、その後、東京ヘレン・ケラー協会に移った。いずれの職場でも点字にこだわった仕事ぶりに高い評価を得ていた。
 平成5年にカトリック点字図書館に転職して、点字図書館としてのあるべき姿を追求、その理念を「考える図書館」として打ち出し、社会福祉法人の認可を得て、同館を社会福祉法人ぶどうの木ロゴス点字図書館に改組した。平成16年には同館の館長に就任して、多くの視覚障害者に希望を与える館の運営に力を注いでいる。
 視覚障害者にとって、長年国政選挙における情報格差は大きな問題だったが、髙橋氏は、この問題に対して中心的に取り組み、点字版選挙公報の発行体制を確立、その後も視覚障害者のための選挙公報の普及の活動に努めるなど、着実に実績をあげている。
 現在は、社会福祉法人日本盲人社会福祉施設協議会の理事長という重役を担い、点字の重要性と視覚障害者の読書保障、バリアフリーの普及、一般社会への視覚障害者に対する理解を深める活動などにも取り組んでいる。
 授賞式は、11月15日(土)に、日本点字図書館で開催する「日本点字図書館オープンオフィス」にて行われ、賞状・記念レリーフ・賞金が贈られる。

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 第7回太陽福祉文化賞 視覚障害者に大きな光
 太陽福祉文化賞は、特定非営利活動法人全国盲老人福祉施設連絡協議会(全盲老連・本間昭雄理事長)が、創立40周年を記念して、視覚・聴覚障害者の福祉向上のため尽力された人や団体を顕彰するために太陽福祉グループの協力を得て創設したもので、今回で第7回目となります。
 贈呈式は6月10日、JR大阪駅前のホテルグランヴィア大阪において開催された全盲老連の総会において実施され、全国の盲老人ホームから参加した施設長100名から大きな拍手が送られました。
 表彰された方々の功績を感謝を込めて紹介いたします。

 1 福祉功労賞 1名
 社会福祉法人萱垣会(長野県)評議員
  中村喜(のぶ)子(こ)氏
中村氏は、盲老人ホーム光の園開設以来定年まで、俳句クラブを結成し指導にあたり、その他余暇活動を積極的に展開し、盲老人が生き甲斐ある生活を過ごせる環境づくりに尽力。定年後も評議員として活動しており、視覚障害高齢者のため豊かな日々の具現に努力されました。

 2 実践貢献賞 1団体、1名
 (1) 特定非営利活動法人岩手点訳の会
  会長 横澤忠氏
同会は、岩手県立盲学校の児童・生徒のための点字図書の作成する会として昭和34年に発足しました。昭和39年に岩手県点字図書館が開館すると、同点字図書館の点訳書の制作の図書づくりに携わり、『実用点字辞典』、13年かけて6万ページに及ぶ点字事典『アルファ大世界百科』などを作成。加えて、プライベイトサービスとして、視覚障害者の要望に応じた点訳も行っています。また、県内各地への点字体験スクールや小中学生や県民への点字普及活動を通じ、視覚障害者への理解を深める活動も展開しておられます。

 (2)川野楠己氏
川野氏は、NHKラジオ「盲人の時間」のチーフディレクターとして、視覚障害者施設の紹介や問題点の提起など広く社会に訴え、視覚障害者の福祉向上に尽力されました。
 NHK退職後は、盲目の旅芸人「瞽女(ごぜ)」の文化伝承、その人生を記録した著作やCDの制作と、日本でただ一人となった琵琶盲僧の永田法順氏について研究し、その生き様を記録し、CDを作成し、各地で琵琶の公演に協力すると共に、盲人文化の伝承のために自ら講演を行い、埋もれかけた伝承文化を社会に広められました。

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 平成26年度点字指導員講習会
 点字指導員研修委員会委員長 大澤剛
 日盲社協情報サービス部会は、8月27日から29日まで、東京・早稲田の戸山サンライズを会場に、「平成26年度点字指導員講習会」を開催しました。
 今年は、「点字指導員認定講習会」でしたので、全国から定員オーバーの140名余の申し込みがありました。そこで選抜を行い、課題審査に合格した方と、点字技能師有資格者あわせて96名の方に受講してもらいました。
 研修内容は、次のようなものでした。
 初日の午後からは、日盲社協理事長の髙橋秀治氏による、講義1「視覚障害者と点字投票」で、現在は当たり前のように行われている選挙などの点字投票が始まった経緯や、点字版選挙公報を製作するための仕組み作りについて教わりました。次いで、鹿児島県視聴覚障害者情報センター吉弘裕子氏による、講義2「パソコン点訳の指導のポイント」で、パソコン点訳を行う上での指導のコツを学びました。
 2日目の午前中は、東京点字出版所白井康晴氏による講義3「点字概論」と視覚障害者総合支援センターちば髙橋恵子氏による講義4「点字校正技術」。午後は全視情協点訳委員会委員による講義5・6「点字表記概論1」と「点字表記概論2」で、3時間ほどかけて、点訳の重要なテーマとなる点字表記について、白熱した講義が行われました。講義は特に点訳の手引きの指導者向けテキストの使用法を中心に行われたのですが、多くの鋭い質問が出て、大変充実した内容となりました。
 最終日の3日目は、名古屋市鶴舞中央図書館点字文庫ボランティア長江まゆみ氏による講義7「点字指導技法」、元EYEマーク音声訳推進協議会事務局長の北川和彦氏による講義8「難読語の調査法」についてで、点字指導員としての指導法ポイントや、難読語の調査の仕方について学びました。
 そして最終日の午後に、点字指導員の認定試験を行い、受講者は熱心に校正・点訳課題に挑戦していました。
 今年は、天候にも恵まれ、充実した講習会となりました。支えてくださったスタッフをはじめ、講習会に参加してくださった皆様に感謝申し上げます。
(三重県視覚障害者支援センター職員)

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 第5回 情報機器等の支援者講習会報告
 情報機器等研修委員会 委員長 山田智直
 日盲社協情報サービス部会は、8月6~8日の三日間、大阪市・肥後橋の日本ライトハウス情報文化センターを会場に、標記講習会を、26団体34名の参加で開催した。
 以下、講義内容と講師(敬称略)。
講義1「パソコンの選び方・使い方」日本ライトハウス情報文化センター岡田弥
講義2「Windows8の操作 ― その1(音声編)」~ MyBookⅢを使って読書を楽しむ ~ 日本ライトハウス情報文化センター松本一寛
講義3「Windows8の操作 ― その2(文字拡大編)」~ズームテキストとアクセシビリティの拡大機能を比較する~(有)アットイーズ西村浩生
講義4「支援機器最新式点字ディスプレイ」~ ブレイルセンスオンハンドU2ミニとブレイルメモスマート16 ~ 日本ライトハウス情報文化センター江島英夫
講義5「初心者にわかりやすいパソコンの教え方と実技」(ロールプレイング)岡田弥
講義6「電子書籍とDAISY」~ iPadを使った読書 ~ 松本一寛
講義7「視覚障害者向けiOSアプリいろいろ」品川博之
講義8「各施設の事例紹介」
 この1年で携帯端末は、さらにiOSを使用したものに傾いてきたようなので、今回の講習でも引き続きiPadを選択した。まだまだ全国的にみればiPadの講習をしている施設は少ないので、アプリ開発の動向も見据えながら次回の講習の内容を決めたい。
 また、ロービジョン、点字電子手帳についてもアプリケーションや機器の導入がされていない、あるいは取り組んでいない施設が多いので、これらも継続的に行っていく必要があるだろう。
 今後の課題としては、受講費の値上げに加え、講習内容のマンネリと感じられたのか受講者が前回より2割程度減少した。費用の面では、会場使用料や宿泊費をかなり抑えたが、受講費は主として運営費に当てるので、これ以上の値下げは難しいだろう。機器のレンタル費が支出の多くを占めているので、これを抑えることができればいいのだが、こちらは講習会の持ち方に関わってくるので難しいところである。講習内容については、前回と重複する部分も一部あるが、実際は最新の内容で行っているので、もっと受講をうながすようなテーマの掲げ方に工夫が必要と思われた。
 また、サピエの実技指導の講義については、サピエのサーバーの混雑状況にかなり影響を受けるので、講義の時間設定を考えるなどの対策が必要であろう。
(視覚障害者生活情報センターぎふ館長)

 <特別寄稿>研修会成功5つの秘訣
 日本ライトハウス点字情報技術センター所長 福井哲也
 それぞれの施設・団体では、職員の新たな技能の習得や資質向上、安全で快適な職場環境の実現など様々な目的で「研修会」を開く。研修会は、多数の職員を一定時間拘束し、講師謝金や資料印刷代など金銭的支出も伴うので、そのコストに見合った効果が得られるよう関係者はできるだけの準備と工夫をして臨みたいものである。ここに、研修会を成功に導く秘訣のようなことを、私の拙い経験をもとに記してみたい。

A.企画担当者・司会者が心がけたいこと
(1)内容を詰めてから演者を決める
 研修会で最も重要な要素は、誰を対象に何の目的でいかなる内容をという「中身」である。ところが、大まかなテーマしか決まっていない段階で演者(講師)を頼んでしまい、具体的なことはお任せというケースがときおり見られる。とにかく演者のスケジュールをおさえるのが先と思うのだろうが、このような「丸投げ依頼」は演者を困惑させ、テーマと実際の内容がちぐはぐになることもある。演者の人選は、研修会の企画が十分具体化してから行うべきだ。

(2)演者の数を制限する
 1人の演者が3時間熱弁を振るうのも聞いていて疲れるが、演者が多すぎるのも考え物だ。パネルディスカッションの場合、司会者を除きパネリストは3人がベスト。4人でもよいが、5人以上はうまくいかない。パネリストが多いと、発言内容が重複したり、逆に論点が分散して論議が深まらないまま終わってしまうからだ。複数の講演を繋いでいく形式でも、あちこち義理立てして演者を増やしすぎると、同様の結果になりやすい。一つのテーマで演者を複数立てるときは、立場や主張が異なる人を厳選し、全体として話をどう展開していくか、その中で各人にどの役割を担ってもらうかをよく検討し、司会者と各演者がよく打ち合わせておくことが大切である。

(3)時間管理をしっかり行う
 研修会の企画において、内容、演者とともに時間配分は最重要のポイントである。参加者が内容をよく理解でき、だれたり消化不良にならないよう、時間配分に気を配る必要がある。演者の準備の都合があるので、早い段階で「講義30分、質疑応答10分で」というように具体的に依頼しておく。当日の時間割は、プログラムに細かく書くなどして、司会者・演者・参加者の共通認識とする。
 人前で話すのは苦手という人も話し上手を自負する人も、ともに自分のプレゼンを規定の時間枠に収めるのはなかなかに難しく、たいてい時間超過となってしまう。プログラムを時間通りに進めることは、司会者の大切な任務である。内輪の研修会では、ベルで時間を知らせたり、高名な先生を招いての講演会では、「あと2分です」と書かれた紙をそっと手渡すなど方法を工夫する。予定時間を大幅に超えて演者がしゃべり続けているのに何も対処しないのは、司会者の職務怠慢といってもよいだろう。

B.演者として心がけたいこと
(4)入念な準備で良い話ができる
 講師やパネリストの依頼を受けたら、主催者の意図や自分に求められている役割を理解した上で、研修の効果を高めるための仕掛けや工夫があれば、積極的に提案する。研修会は、主催者側と講師陣が一致協力して作り上げるものだ。
 当日参加者に配布するレジュメは、求められなくても紙1枚は書くとよい。取り上げようと思う項目を書き出すことで、自分の頭が整理され、何を準備したらよいかが明らかになる。参加者は、レジュメに目を通すことで講演の内容に見通しを持つことができ、話に集中しやすくなる。
 そして、特に20分ぐらいまでの短めの話の場合は、発言を一字一句原稿に書くことをお勧めしたい。書いた原稿を声に出すことで所要時間が計れ、話の組み立てや内容は適切か、論の展開に無理はないか、力点を置きたい部分に時間を有効に配分できているかなどを確かめることができる。よほど非凡な才能を持つ人以外、ぶっつけ本番で効果的な話をすることは不可能である。

(5)パワーポイントの過剰使用はやめる
 最近の研修会で気になるのが、パワーポイントの過剰使用だ。講演の最初から最後まで何かを映し続けている演者をよく見るが、その1枚1枚が本当に必要なのだろうか。パワーポイントを映すため室内の照明を落とすので、参加者は手元の資料が読みにくいし、ノートもとりにくくなる。スクリーンに映写される図表は紙の資料より読みにくく、たいてい要点をメモする間もなく次の画像へと切り替えられてしまう。演者によっては、パソコンの操作に気を取られ、参加者に顔を向け気持ちを込めて語りかけることを忘れがちになる。パワーポイントは、演者の論を伝えるのに不可欠な、そして紙の資料では提示しにくい写真や動画などを映すときにだけ用いるのがよい。
 一方、内容によっては、パソコンのソフトや機器の操作を実演する場面もあるが、この実演を予定通りトラブルなく運ぶのは結構難しい。演者が緊張して操作を誤ることも多いし、ネットに接続しての操作の場合、ネット環境の不具合が原因のこともある。実演で失敗しない究極の方法は、あらかじめ実演をビデオ撮影・編集して、それを上映することだ。こんなときにこそパワーポイントが力を発揮するのである。

 研修会の企画・運営は、ショービジネスと非常によく似ている。参加者が「よく分かった」「役に立った」「面白かった」という思いで終えられるよう、企画担当者・司会者・演者は準備段階からよく相談し、知恵を出し合ってことに臨みたい。そして、ショーの出来が観客にも左右されるのと同じで、研修会の成功は参加者の姿勢によるところも大きい。特に、職務上参加を義務付けるような研修の場合には、参加者にその意義をしっかりと伝え、研修参加への意気込みを醸成することも大切である。

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  <新会員施設紹介>
 社会福祉法人日本盲人会連合点字出版所
 会長 竹下義樹
〒169-8664 東京都新宿区西早稲田2-18-2 TEL:03-3200-6157 FAX:03-5287-5701 E-mail:shuppan@jfb.jp http://nichimou.org/
 高田馬場村の東の端、明治通りの喧騒から逃れるように細い路地を進むと静かな住宅街。ここに日本盲人会連合(日盲連)が入る日本盲人福祉センターがあります。
 入り口を入って奥に向かうと、全自動点字製版機ブレイル・シャトルの製版する音、プリンターの音、ローラー印刷の音、そしてキーボードをたたく音が聞こえてきます。
 日盲連は1948(昭和23)年の結成以来、視覚障害者が主体になり、視覚障害者のニーズを政策に反映させるため、国や自治体に陳情や要求運動を行ってきた全国組織です。
 点字出版所は1966(昭和41)年に設立されました。現在、日本盲人福祉委員会視覚障害者選挙情報支援プロジェクトの点字版部会事務局を担当しています。
 下記に紹介します刊行物の製作をおもな業務として、障害をつくらない社会の実現を目指します。点字を知らない企業から点字についての問い合わせがあれば、その相談にも応じて、視覚障害者にとって使いやすい製品を製作できるように対応しています。
 これからも積極的にスキルアップにつとめ、視覚障害者の情報環境を整えることに貢献していきたいと思っています。

<おもな刊行物など>
 ・『点字日本』(日盲連情報誌):日盲連の活動状況や文化・スポーツ行事のご案内、その他福祉関係情報を掲載。毎月発行。
 ・『点字厚生』:厚生労働省の広報誌『厚生労働』から専門的な記事をピックアップ。隔月発行
 ・『ワールド・ナウ』:世界の視覚障害者関係のさまざまな情報を紹介。年2回発行。
 ・各自治体の広報紙・議会だよりの点字版
 ・名刺の点字版印刷、企業・団体の会議やイベント資料の作成

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 <新会員施設紹介>
 株式会社 KOSUGE
 代表取締役社長:小菅 一彦(工学博士)
〒173-0013 東京都板橋区氷川町11番地11号 TEL:050-3372-3002 FAX:050-3737-4957
E-mail:kazuhiko-kosuge@kosuge.co http://www.kosuge.co/
 株式会社 KOSUGEは、視覚障害者用福祉用具の開発・製造・販売を主に行っている会社です。小菅一彦が大手合繊会社の役員を退任後に、会社在籍時の高強度繊維の加工技術開発の経験を活かした世界最先端商品の開発等を進めるべく、平成21年8月に創立しました。
 ①会社方針:潜在的需要の開拓と、それに適応した技術の探索・開発
 ②重点開発分野:視覚障害者向け福祉用具
 ③商品開発方針:使用する人の観点から、疲労感が少なく、使い易く、喜んで頂ける商品を開発。開発には、国等の助成金を活用。
 ④受賞歴:平成24年度板橋製品技術大賞審査委員長賞 ――「軽量で耐衝撃性のある革新的白杖MyCaneR」の開発に対して

白杖MyCaneRの紹介
A.白杖・MyCaneR
 日本人に、世界中の人に愛される白杖にしたくMyCaneRとネーミングしました。軽合金やカーボン繊維よりも軽く、衝撃に強い、防弾チョッキで使用されているアラミド繊維を折り畳み白杖のインナーパイプに使用している事を特長としています。
東京の視覚障害者宮本氏がスペインの世界遺産スペイン・サンティアゴ900kmの巡礼に行かれましたが、持って行かれたのはMyCaneR折り畳み品1本と修理道具でした。信頼されている白杖だからです。
B.白杖関連商品
(a) 石突き用袋
(b) 携帯白杖用ケース
(c) 発売予定商品:
 * 白杖を突いた時の振動発電によりLEDを点滅点灯する白杖への装着部品。
 * 視覚障害者向けに使い易く、背後に対する視認性を向上させたディパック

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 日盲社協事務局だより
新規入会施設
 ①社会福祉法人 日本盲人会連合点字出版所は、平成26年5月1日付で、点字出版部会へ入会しました(20ページ参照)。
 ②社会福祉法人 日本失明者協会 熊谷ライトハウスは、平成26年5月1日付で、生活施設部会へ入会しました。
理事長・施設長:茂木幹央
所在地:〒360-0001埼玉県熊谷市上中条727-1 TEL:048-599-2112 FAX:048-599-1123
※本誌前号(p.19)「熊谷ライトハウスと同リフレッシュセンターが竣工」参照
 ③株式会社KOSUGEは、平成26年5月1日付で、盲人用具部会へ入会しました(21ページ参照)。

施設長変更(敬称略)
 <情報サービス部会>
①大分県点字図書館(新館長)衛藤良憲
②静岡県点字図書館(新館長)堂本邦子
③周南視覚障害者図書館(新館長)中村哲博
④すこやか食生活協会(新理事長)中川坦
⑤富山県視覚障害者福祉センター(新所長)高島豊
⑥福岡点字図書館(新館長)吉松政春
⑦和歌山点字図書館(新館長)中嶋克幸

 <自立支援施設部会>
①関西盲導犬協会盲導犬総合訓練センター(新会長)廣岡正久

Eメールアドレスの変更
 ①社会福祉法人 岐阜アソシア 視覚障害者生活情報センターぎふ 新Eメールアドレス:cen-1st@gifu-associa.com

訃報
謹んでご冥福をお祈り致します
 ①大分県点字図書館館長の富森寿弘氏が平成26年4月16日に逝去されました。享年66歳。
 ②堺市立健康福祉プラザ視覚・聴覚障害者センター長の岩井和彦氏が平成26年10月29日に逝去されました。享年65。

 ◆次回の盲人福祉施設大会は福島で◆
 来年の日盲社協の大会である「第63回全国盲人福祉施設大会」は、福島市で開催されることが正式に決まりました。
会場と開催年月日は下記の通りです。
 会場:福島ビューホテル(東北新幹線「福島駅」西口正面)
〒960-8068 福島市太田町13-73 TEL:024-531-1111
 開催:平成27年6月25日(木)・26日(金)
 主管:福島県点字図書館館長 中村雅彦
〒960-8002 福島県福島市森合町6-7 TEL:024-531-4950 FAX:024-534-0522

 同行援護事業を開始します
 同行援護事業所開設準備室長 髙橋秀夫
 新事業として、「同行援護事業」の提案が常務理事会であり、準備委員会を設置して基礎調査を開始しました。その後、大枠が決まったところで活動が止まってしまいました。常務理事会ではそれを引き継ぎ、準備室の設置をめざして評議員会・理事会に計画書案を提出しました。結果、6月27日(金)の第62回全国盲人福祉施設大会終了後、ヒルトン福岡シーホークで臨時評議員会・理事会が開催され、同行援護事業への取り組みが決定されました。現段階でご報告できますことは、手続き上の事務書類が揃い、人員確保の段階にあることです。事業開始は来年1月を予定しています。
 同行援護事業とは、「視覚障害により、移動に著しい困難を有する人に、移動時及び外出先で視覚的情報の支援(代筆・代読を含む)、移動の援護、排泄・食事等の介護その他必要となる援助を行う」事業です。
 報酬の算定はサービス提供計画に基づき請求を行います。利用者負担は、原則として報酬料の1割です。
 同行援護事業全国調査(日盲連の同行援護事業者等連絡会調査)では、同行援護事業に従事するヘルパーの不足や質の低下が明らかになりました。日盲社協ではこれらを改善するために、各部会のご指導の下で研修制度を充実させ、ヘルパーのレベルアップを図ります。利用者の計画が決まり次第、IT機器を使って同行援護従業者への情報支援を試み、当日の情報提供を充実させます。
 ご支援をよろしくお願い申し上げます。

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 編集後記
 今号は掲載すべきコンテンツが多く、髙橋秀治理事長から、「日盲社協大会での理事長挨拶は削除するように」とのお達しがありました。その声に励まされて、あるいは調子に乗って、本来であれば髙橋理事長の本間一夫文化賞受賞の栄誉を、大々的に扱うべきところですが、写真も掲載せず、コンパクトに扱わせていただきました。
 機関誌であるから誌面に登場するのはやむを得ないとしても、「大仰に扱われたら身の置き場がない」という同氏の心中をおもんぱかってのことです。
 20余年前、同氏は東京ヘレン・ケラー協会の編集課長兼『点字ジャーナル』編集長で、わたしの上司でした。その頃からのしがらみゆえとご容赦ください。
 次号の『日盲社協通信』は平成27年4月に発行する予定です。(福山博)

情報提供のお願い
 本誌に対する情報提供・要望・苦情・意見・感想は、日盲社協広報委員長福山博宛、メール(fukuyama@thka.jp)等で送りください。お待ちしております。
『日盲社協通信』WEB版リリース
 『日盲社協通信』が、平成23年(2011年)11月号(通巻63号)から、日盲社協のホームページにアクセスして、全文を読むことができるようになりました。こちらもご高覧ください。http://www.ncawb.org/

 ●本誌は、埼玉県民共済生活協同組合の助成により作成したものです。

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